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後輩の顔や同級生の顔はもうほとんど思い出せない


高校の後輩がふらっと日本に帰ってきて、三年ぶりに飲みました。




おかしな奴で、高校時代はアセンブリでリアルタイムボクセルレンダリングのプログラムを書いていたクセに国際文化科の奴で、そのまま文系の一流大学に進んで、五人くらいしかいない頃の楽天やegroupでバイトしながら大学を卒業して、世界最大の戦略コンサルティングファームに新卒で入って昨年末までドイツ支局に配属されていた、と。




ボクセルレンダリングのプログラムなんか、相当面倒くさいですよ。僕も未だに書いたことがないくらい。しかもリアルタイムだったから。そういう奴はいるもので。なのに文系の仕事をすると。「コンピュータはあくまで手段」と言い切る。そんなお前が羨ましいよ。どっぷりハマッちゃった僕からみると。




まあでもこういう奴はロジカルな発想と文系的な発想の両方ができるから、戦略コンサルタントにはまさにうってつけの人材だな、と思っていい会社に就職したね、という話をしたりしてたのでした。




んで、「あいつやあいつも清水さんのこと絶対覚えてますよ」って言われたのですが、後輩の顔がぜんぜん思い出せない。




確かにサッカー部の後輩とか(そう、驚くべきことに僕はサッカー部のOBなのだ)、沢山いたハズなんだけど、3,4人しか思い出せない。




こりゃ俺も相当モウロクしたな、と思ったわけです。




一人は編集者になりたかったけど夢破れて時計職人になって、もう一人はトラック運転手と結婚して離婚して高校の同級生と再婚して、さらにもう一人は高校の熱血教師になったそうな。彼らとはたぶん何度も話をしているので覚えている。でもそのくらいが覚えている限界。年だな僕も。




それどころかサッカー部のチームメイトすら殆ど思い出せない。マネージャは覚えてるけど。顧問の内田有紀に似た顔は思い出せるけど、名前がサッパリ思い出せない。それどころか自分が部長だったはずの情報技術研究会(要するにパソコン部)のメンバーも殆ど思い出せない。たしか特攻野郎Aチームマニアと、太っちょと、卓球が得意な奴と、ロケットが得意なやつ、クルマのマニア、それと女子が数名。




昔、「人間交差点」みたいな漫画で、昔の同級生と名乗る詐欺師から声を掛けられて金を巻き上げられた、みたいな話があって、そんなのいくらなんでも思い出せよ、と思ってたわけですが、この年になると忘れるものなのか。凄い。忘れるって。




確かに、たまに雑誌やテレビに出ると、昔の同級生からメールとか電話とかを貰うことがあります。




けど、向こうは僕を覚えていても僕はぜんぜん覚えてないので基本的に知らない人。そういう人からいきなりメールとか貰っても怖いですよね。どう対応していいか解らず放置してるとそのうちメールが来たことそのものも忘れてしまうわけです。




他人の記憶からなくなるのって哀しいですね。

ホリエモン事件のときも、テレビが少年時代の同級生にインタビューすると「影が薄かったからあまり覚えていない」とか「目立たない子供だった」とか言われていて、「同級生なのにひどいなー」と思ったものですが、今、僕、その酷い同級生になっていました。




高校の同級生で思い出せるのはどんなに頑張っても10人くらい。今誰かが現れても間違いなく忘れている自信があるので、同級生詐欺には引っかからないと思います。




中学の同級生はもう少し強烈だったのでだいぶ思い出せるのですが、小学校まで遡ると壊滅。

たまに実家に戻ると、両親から「八百屋のケンちゃんが結婚した」とか「パーマ屋のマキちゃんが離婚した」とか、どうでもいいゴシップを聞かされるのですが、もうぜんぜん覚えていないのでそんな人が存在したかどうかすら全く思い出せず、哀しい気分になります。




とはいえ、覚えている連中は覚えているだけあって、面白くて楽しい人たちばっかりです。

人間はこういう場面でも取捨選択をするのだなと妙に納得してしまいます。




そんなわけで同窓会には全く顔を出していません。


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